14年の介護キャリア、100箇所以上の様々な施設を知る藤井寿和さんが「介護の現場で長く楽しく働くヒケツ」をアドバイスするシリーズ。
今回は、職員一人ひとりがバラバラな方針で仕事を進める状況をどうにかしたい、makiさんからの相談です。
職員一人ひとりのサービスの力量が異るので衝突します。
職員間での意識統一が必要ですね。
makiさんの職場のような衝突はなぜ起こるのでしょうか?
ご本人もおっしゃる通り、介護保険の理解やサービス方針が、職員間で統一できてないのです。
ヘルパーは、家政婦さんのように「個人と個人で契約するサービス」ではなく、「介護保険法のもとで、個人対サービス提供事業者が結ぶ契約である」ことを、まずは全員が理解しなければなりません。
プランに問題があれば、意見しましょう!
利用者とサービス提供者はあくまでも「社会における対等な関係」。“利用者の状況や要望”と、“介護サービス提供”はバランスが取れていなければなりません。ケアプランや事業所のサービス規程は、利用者やヘルパーによってそれがマチマチにならないよう、適切なバランスを保つための存在でもあるのです。
もし、「プラン自体が利用者本位じゃない」といった問題点を感じるのであれば、すぐにケアマネジャーや上長に報告して、見直しを検討してもらうべきですね。
社内研修の機会を設けましょう
このような理解を深めるには、事業所内で行う「研修」が効果的だと思います。
私が以前勤めていた職場では、社内研修を月に一回行ってました。登録ヘルパーさんたちに集まっていただいて、事業所としてのサービス方針を共有したり、介護保険で提供できるサービスに関する理解をうながしました。
makiさんご自身は介護保険のサービスのことも十二分に理解されてるようなので、自信をもって会社に意見や提案をしてみてください。
藤井 寿和 (合同会社福祉クリエーションジャパン代表) 福祉業界に「つながり」をクリエイトするをコンセプトに、介護の現場と異業種をつなぎ、介護サービスの向上のための様々な事業を手掛ける。 社会参加型デイサービス 運営サポート/レクリエーション介護士 公認講師(東日本エリア)
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