介護の仕事に興味はあっても、給与待遇面が気になって躊躇してしまっている方は多いのではないでしょうか。現役で働く介護職員100名を対象にしたアンケート調査結果をもとに、給料満足度の実態と、「満足している」人が取り組んでいる給料upのための努力&工夫についてレポートします。
給料に満足している介護職員は2割弱
介護の仕事をしている人100名のうち、現在の給料に満足している介護職員は18.4%。残る8割以上の介護職員は「満足していない」と回答しました。
「満足している」人は扶養控除内で働く主婦が多数
「満足している」と答えた人のうち57%は、年収が150万円未満(月収15万円未満)。これは税金や社会保険の面で扶養控除を受けられる範囲内の金額に等しく、扶養控除内で働きたいと考える主婦層にとっては希望通りの収入が得られていることが読み取れます。
「満足していない」のはフルタイム勤務者
「満足していない」と答えた人のうち、半数近い46.5%は年収150万円以上〜200万円未満(月収15万円以上〜20万円未満)。この金額に当てはまるのが、現在募集されている介護求人に目立つ「フルタイム 月収15〜20万円未満」という条件です。
また、Q.現在の仕事内容から考え、満足できる年収は?の問いには250万円以上〜300万円未満という回答が最も多く、現役介護職員の理想年収と現状には約100万円ものかい離があることがわかりました。
給与はどうやったら上げられる?“「満足している」人の8割は上級資格を取得している”から得られるヒント
アンケートで「満足している」と回答した人の中には、自分の行動で給料upに成功したという人が3割存在しました。給与を上げるためにどのような努力をしてきたのでしょうか?
資格を取得
今回のアンケート調査結果からは、「満足している」と回答した人の76%が介護福祉士やケアマネジャーなどの上級資格を取得しているという結果が出ています。
多くの施設では、給与とは別に資格手当が支給されており、施設によっては取得資格ごとに1万円以上の手当がつく場合もあります。
業務上の頑張りで正社員登用や昇進!
業務上の努力でパートから正社員登用されたり、後輩指導やリーダー的な役割を担うことで基本給のベースアップや職級手当がつくこともあります。
上司に相談
頑張っているのに評価されない…という場合は、上司や人事担当に勇気を持って相談してみましょう。状況は変わるかもしれません。
転職
就職できる施設は今働いている職場だけではありません。「職場を見る目」ができた今だからこそ、条件のよい職場、頑張りが評価される職場を改めて探し、転職してみるのも一つの手段です。
給与待遇の根本的解決には、国の施策や施設側の改善努力が必要ですが、受け身で待っているよりも、今すぐ自分から行動することで給与upする方法はこんなにあるのですね。特に、介護福祉士の資格取得はその近道と言えるようです。
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